ハルの庭

三歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

ハルと蜜柑

果物好きのハル、とりわけ お気に入りなもののひとつが蜜柑です。 昨年の冬に初めて食べた以来すっかり夢中で、 旬の終わる今年の春先まで毎日のように食べ続けていました。 それからしばらくお預けと思いきや、 今時はハウス蜜柑なるものがあり、 夏場には…

深秋の風邪

朝晩だけでなく、日中までも 随分と冷え込むようになりました。 我が家は揃って鼻風邪をひき、色々と お出かけが延期になったりなどして困ったものです。 それでも、いつもわりに空いている公園へ行き、 隅っこの方で遠慮がちに遊んだりもしながら、 其所此…

ハル、という存在。

いつの間にか知れないのですが、 近頃ハルが「あう( ハル )」と言いながら、 自分のことを指差しするようになりました。 それは、「自分でやりたい」、「自分がやりたい」、「自分もできた」など、 まさにハル自身を指し示すもので、頬を指で触れるような…

踊りに夢中

近頃、ハルが突然、踊り出すことがあります。 以前にご紹介した“くるくる”との違いは、手の動きも加わること。 ひらひら、よいしょよいしょ、 なにやらとても愉快に部屋の中を踊ってまわります。 きっかけはよくわからないのですが、 今のところは食べたもの…

困ったときのバナナさん

食事を終えて、しばらくすると、 ハルが私の手を引いて「あっち!あっち!」と台所を指差します。 食べ物の在り処へのお誘いです。 ハルくらいの月齢ではままあることのようですが、 一度にたくさんの量を食べられないため、日に幾度か間食が必要となり、 こ…

ハルの味覚

ハルの味覚は、どうも私の子どもの頃のそれに よく似ているような気がします。 まだ、あまりお菓子をあげていないため、おやつと言えば、 おにぎりやパン、果物、それから甘栗に、お煎餅などを食べているハル。 果物の他は、クッキーやビスケットのような甘…

秘かな幸せ

時々、ハルの柔らかな 髪のぬくみにうずまって、 そっと空気をはむように 頬擦りをしたくなります。 砂糖菓子のような、ほの甘い匂いに、 思わずほうと溜め息のもれる、あの心地。 私の、秘かな幸せです。

ハルとの約束

先日、ハルがとうとう二歳の誕生日を迎えました。 思い返せば二年前、予定日を過ぎても 一向に生まれる気配のなかったハル。 このままずっとお腹にいるつもりかしらと思う程の 長い長い十日間の後、どうにか無事に生まれたハルは、 目も鼻も口も、手足も指も…

選り好み

ハルは、おかずの中から 特定の具材だけを選り好みして食べることがあります。 好き嫌い、というのとも少し違って、 ただお気に入りのものを食べられれば それで満足といった様子です。 おにぎりの海苔だけ、 オムライスのたまごだけ、 ピザトーストのチーズ…

ハルの成長

ハルは、もう特に転んだときのことを 思い出すでもなく元気にしていますが、 時折私の足を指差しては様子を伺うような素振りを見せます。 どうも、いつもとは勝手が違うらしいということは、 ハルなりに薄々感じるものがあるようです。 「いたいのいたいのと…

花森安治さんと読む『暮らしの手帖』

おすすめの人、花森安治さんの特集も今回で最後です。 さて、『暮しの手帖』には、創刊以来 大切に引き継がれている花森さんの言葉が掲載されています。 表紙の裏面に綴られた、“暮しの手帖宣言”とも呼ばれる一文です。 「これは あなたの手帖です いろいろ…

花森安治さんと愉しむおしゃれのこと

1946年夏に出版された『スタイルブック』の巻頭に、 花森さんの言葉が以下のように掲載されています。 「まじめに自分の暮しを考えてみる人なら、誰だって、 もう少し愉しく、もう少し美しく暮したいと思うに違いありません。 より良いもの、より美しいもの…

花森安治さんと考えるもののけじめ

一貫した姿勢で、社会への問題提起を続けた花森安治さん。 歯に衣着せぬ言葉はなかなかに手厳しいものですが、 その根底には確固たる信念が感じられます。 夫の買ってきた第2世紀第1号の『暮しの手帖』で、 『ものの けじめ』と題して掲載された花森さんの…

花森安治さんと見つめる暮しのこと

あるとき、仕事終わりの夫が、 一冊の古雑誌を手に帰ってきたことがありました。 その頃住んでいた家の近くには、なかなかに好い品揃えの古本屋さんがあり、 二人してよく足を運んでいたのですが、その日は夕方ふらりと立ち寄った際、 何気なく手にした雑誌…

真似っこ

先日、松葉づえに頼る生活と書きましたが、 一日の大半を家の中で過ごすようになってみると、 実際のところ松葉づえを使う機会はほとんどなくなりました。 しばらく試してはみたのですが、 ハルが甲斐甲斐しく手助けを買って出てくれるので、 それがありがた…

後悔先に立たず

ご無沙汰しています。 ここ数日、夫の実家で過ごしていたため、 更新ができずにいたのですが、ようやく自宅に帰ってきました。 と言うのも、この間に私はとんでもない失敗をしてしまいまして、 満足に立ち座りもできない状態でお世話になっていたのです。 遡…

お久しぶりのキウイさん

普段、ハルに果物を出すときは、大概種を取り除いています。 また、梨やプラムなど、果物によっては、 「種をとるから少し待っててね。」と言ったり、 「このままでは食べられないのよ、種があるからね。」 などと説明したりもしています。 そのためか、いつ…

封じられたドライヤー

お風呂上がり、私が髪を乾かしていると、 先に夫とお風呂を済ませたハルがやって来ます。 そして、私をじっと見上げて一言。 「いや!」 …今、ハルが最も苦手としているもの、 そのひとつがドライヤーです。 掃除機をかける音や、トイレの水を流す音、呼び鈴…

嬉し淋しい

ハルが生まれてからこれまでの写真を、 時々、じっくりと見返したくなることがあります。 まだ、二歳にも満たないハル。 以前は、まるきり赤ちゃんだと思っていたような年頃ですが、 生まれた頃と比べるともう随分様子が違います。 産後すぐの、驚くほど華奢…

ハルの予防接種

長らく延期になっていた、ハルの予防接種。 先日、無事に受けることができました。 診てくださったのは、私が子どもの頃 お世話になっていたおじいちゃん先生のお嬢さん、 私の母と同じくらいのお歳の、聡明で優しい方です。 にもかかわらず、ハルはまたして…

夢のなかでも?

夜、まだ私の起きている時間に、 すでに寝付いていたハルが目を覚ますことがあります。 声がするので様子を見に行くと、 頭と足の位置が見事に逆さまのハル。 どうしたらそんなに器用に移動できるのかと不思議です。 もしかして、夢のなかでもくるくるをして…

くるくるに夢中

テレビで目にした踊りの振り付けでしょうか、 時々ひとところでくるくると回って見せてくれるようになったハル。 それはいつも突然思い出したように始まるのですが、なにやらとても楽しげです。 先日、ハルがまたいつものようにくるくる回りだしたので、 す…

理由を説明する、理由。

ハルと接するうえで大切にしたいことのひとつに、 「理由を説明する」というものがあります。 帽子をかぶることや、服を着ること、靴を履くこと、 ごはんを食べることからバスに乗ることまで、 暮らしのなかの一寸したことであっても、 できるだけ、その理由…

ハルの帽子さん

近頃、外を出歩くときは、私とハルと 二人して必ず帽子をかぶるようにしています。 初めはとてもいやがっていたハル、 帽子をそっと頭に乗せると、すぐに放り投げてしまう程でした。 気持ちは、よくわかります。 私も子どもの頃は、すでにこれだけ暑いうえに…

そうだ、お散歩に行こう。

外へ出掛けることが好きなハル、散歩をしようと声をかけると、 着替えもそこそこに玄関へ走って行ってしまいます。 左右を取り違えたりしながらも一人で靴を履き、 ときにはオムツ一枚で待機していることも。 そのまま外へ飛び出していきそうな勢いで、早く…

撫でたり、抱きしめたり。

ハルと一緒にいると、どうやら確かに私たちは 動物の一種らしいと実感することがあります。 抱っこひとつをとっても、ひっしとしがみつく健気な様はまるで子猿そのもの。 生まれたばかりや、そうでなくても激しく人見知りをしていた頃などは、 嬉しいという…

ハルのいてくれること

寝起きのハルは、その時々で随分と様子が違います。 機嫌の良いこともあれば、泣きながら目を覚ますこともあり、 また、直前まで寝言のように何かお喋りをしていたり、 何も言わずに座り込んでいることもあります。 そうかと思うと、むくりと起き上がって、 …

ハルの寝顔を見つめていると

ハルは早起きのため、朝は大概、 ハルの起きたのに気がついて私も目が覚めます。 不思議なもので、ハルの一寸した声や動く気配のあるだけで、 どれだけ寝不足でもすっと起きることができるのです。 産前は、夜間授乳などそもそも赤ちゃんの泣いていることに …

同じ日はないということ

今朝、雨戸を開けると、流れ込んできた大気のなかに、 かすかに秋の匂いが混じっているのを感じました。 夜のうちに激しく雨を降らせた台風で、 辺りは隅々まで洗われ、空までが幾分高く澄み渡るようです。 強い風に押し付けられて地面に横倒しになった夏草…

ねんねのあとは

少し前まで、私や夫に起きてもらいたいときは、 私たちの髪を全力で引っ張っていたハル。 一片の躊躇もないため、その痛いことといったらありません。 確かに目は覚めるけど、それはいや…。 髪を引っ張られたら痛いのよ、 優しくなでなでしてくれれば起きる…