ハルの庭

三歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

ちいさな言葉

なんとしよう。

あの子が、そっと息をする度に。 あるいは まばたきや、頷き、微笑み、 涙を流したりなどする その度ごとに、 どこか少しずつ違っていく気がして、 ただひたすらに見つめてしまう。 いつの日か、私は あの子の ちいさな手のぬくみを思って泣くでしょう。 い…

今だけのこと

つぼみの割れ咲くような泣き声も、 嵐の吹き荒れるような癇癪も、 ちょうちょの移ろうような気まぐれも、 あの子のすべてがいとおしい。 それだのに、苦しく思う、 この苦しみ。 早く過ぎてしまえば良いなどと、 誰が望みたいでしょう。 何事も、今だけのこ…

あの子と、私。

何もかも上手くいかなくて、 すべてを投げ出してしまいたくなる日でも、 あの子の頬を、髪を、撫でることはできる。 胸の苦しくなるほどに憂鬱で、 溜め息のもれる日でも、 あの子をぎゅっと、抱きしめることはできる。 思わず涙のこぼれるような、 ひどく気…