おすすめの人
“大人は、どうして子どもだったときのことを忘れてしまうのだろう。” 物心ついた頃から、そのことが私はいつも不思議でした。 きっとすべてを忘れてしまうわけではないのだろうけれど、 そう考えるよりほか納得のできない程に、 大人は自分たちのことをまる…
おすすめの人、花森安治さんの特集も今回で最後です。 さて、『暮しの手帖』には、創刊以来 大切に引き継がれている花森さんの言葉が掲載されています。 表紙の裏面に綴られた、“暮しの手帖宣言”とも呼ばれる一文です。 「これは あなたの手帖です いろいろ…
1946年夏に出版された『スタイルブック』の巻頭に、 花森さんの言葉が以下のように掲載されています。 「まじめに自分の暮しを考えてみる人なら、誰だって、 もう少し愉しく、もう少し美しく暮したいと思うに違いありません。 より良いもの、より美しいもの…
一貫した姿勢で、社会への問題提起を続けた花森安治さん。 歯に衣着せぬ言葉はなかなかに手厳しいものですが、 その根底には確固たる信念が感じられます。 夫の買ってきた第2世紀第1号の『暮しの手帖』で、 『ものの けじめ』と題して掲載された花森さんの…
あるとき、仕事終わりの夫が、 一冊の古雑誌を手に帰ってきたことがありました。 その頃住んでいた家の近くには、なかなかに好い品揃えの古本屋さんがあり、 二人してよく足を運んでいたのですが、その日は夕方ふらりと立ち寄った際、 何気なく手にした雑誌…