ハルの庭

三歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

ねんねに夢中 おまけ

 

夫が寝室で仮眠をとっていたときのことです。

冷房をつけたまま何もかけずに寝ているのを見て、タオルケットを持って

行こうとしたのですが、ふと、それをハルに頼んでみることを思い立ちました。

 

「ハル、お父さん何もかけないで寝ていると寒い寒いって

  なっちゃうから、これをかけてあげてくれる?」

「ん!」

 

夫は目を閉じて横になっているだけでしたので、このやりとりはすべて

聞こえているわけですが、ここは静かに寝たふりです。

 

しばらく夫を見つめるハル。

すると、タッタと駆け出してタオルケットをふわり、

夫の腕にだけ、かけてくれました。

 

 

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 ハルの思いがけない行動に、夫と私は思わず笑ってしまいそうになりました。

一体どういうわけで腕の部分にだけタオルケットをかけてくれたのかと、とても不思議です。

けれども、よくよくその光景を眺めていて、はたと気がつきました。

もしかして…。

 

「ハル、お父さんのお洋服がないないのところにかけてくれたの?」

「ん!」

 

そうなのです。夫をじっと観察したハルは、

どうやら服を着ていない、肌の見えている部分を「寒い、寒い。」と判断して、

タオルケットをかけてくれたようなのです。

 

「なるほどねえ。そうかそうか、うん、なるほど。」

私は、なにやら妙に感心してしまいました。

そして、頼んでおきながらおかしな話ですが、とても感激してしまったのです。

私のお願いごとの意図と、その前提となるタオルケットをかけることの意味や目的などを、

懸命に理解しようとしてくれたハル。その些細な行動のなかにも成長ぶりが伺え、

生まれたばかりの頃を思えばまったく信じられないようです。

「ありがとうね、ハル。」

お礼を言うと、ハルの表情は少し照れているようにも見えました。

 

 

いつのまにか、こんなにも複雑なやりとりができるようになったことに驚くと同時に、

ハルの言動にはハルなりの考えがあるのだということを、改めて感じました。

 

一見、合理的でないような、理解に苦しむようなことでも、

大人にとっての都合の善し悪しなどで応えるのではなく、

なんとかできるだけ丁寧な姿勢でハルの気持ちに寄り添えたらと思う出来事でした。

 

 

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