ハルの庭

三歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

今だけのこと

 

 

 

つぼみの割れ咲くような泣き声も、

嵐の吹き荒れるような癇癪も、

ちょうちょの移ろうような気まぐれも、 

あの子のすべてがいとおしい

 

それだのに、苦しく思う、

この苦しみ。

 

 

早く過ぎてしまえば良いなどと、

誰が望みたいでしょう。

 

何事も、今だけのことと知りながら。

 

 

 

 

 

  

 

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バスの中にて・・・

 

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お昼寝をしないまま、

全力で遊んだ休日の夕方。

 

眠気がもはや限界に達したハルの切ない声が、

バスの車内に響きます。

 

寝たいけれど、寝たくない。

そんなもどかしい心持ちから身悶えしているうちに、

ズボンがずり落ちてしまったようです。

 

見守る側であれば、

微笑ましい光景に違いありませんが、

いざ我が子に「おちり、おちり、」と訴えられると、

どうにも可愛いやら困ったやら、

あたふたしてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ごめんね、

 

 

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それは、とある休日の朝…。

食事の支度を済ませ、さぁそろそろ夫を起こそうかという頃、

ハルがねずみのぬいぐるみと何やら相談をしていました。


「チューチューはどこに座る?お母しゃんのおひじゃ?」


どうやら、チューチューはお母さん、

つまり私の膝に座りたいと言っているようです。

「そっかぁ、でも…。」と、考え込むハル。

 

「ごめんね、チューチューは

お父しゃんのおひじゃでもいい?

…ごめんね!!」


近頃のハルは、

ごっこ遊びなどの設定が随分と複雑化して、

感情表現もとても豊かです。

とは言え、このときの苦渋の表情ときたら!

 

なんとか、お父さんの膝で我慢をしてもらおうと、

心苦しいながらにチューチューを説得します。

それでもチューチューは、

やはり私の膝に座りたいと話しているのか、

「そしたらしゃ、一緒にお母しゃんのおひじゃにしゅわろう、ね。」

そんなハルの提案で話がまとまったようです。

 

「お母しゃん、チューチューも、

ハルと一緒にお母しゃんのおひじゃにしゅわりたいって。良い?」

私を見上げて、嬉しそうに尋ねるハル。

 


・・・ハルとチューチューの愛をいっぱいに受けて幸せな私でしたが、

反面、夫(と夫の膝)に、心から同情してしまったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ちょっと、失礼!

 

 

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洗濯物をたたんでいると、

ハルが狭いところへ無理矢理

割って入ってきます。

そして、一言。

 

「ちょっと、しゅえい!。」

(ちょっと、失礼!)

 

それを言えば何をしても良いというわけじゃあないのよ、

というような、いっそ清々しい程の失礼ぶりです。

 

ハルもハルで、

なにやら大人の会話術を

会得しているようなのですが・・・。

 

むむむ。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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申し訳ない

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ハルの従妹が、

遊びに来てくれた時のことです。 

 

同じおもちゃを使いたかったのでしょうか。

二歳の彼女が、開口一番「申し訳ないんだけど・・・」

と言うのを聴いて、思わず笑ってしまいました。

 

子どもたちは、本当に大人の話すことを

よく聴いているものですねえ。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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三歳のハルと雪遊び

 

 

 

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先日、私たちが暮らす街でも、

久しぶりに雪が降りました。

 

通勤や通学は大変ですが、

ハルに雪を見せてあげたいとの思いから、

待ちに待った初雪です。

 

実際には昨年も見たことがあるのですが、

まるで覚えていない様子のハル。

さて、今年はどんな反応をするかしらと

私も天気予報を見ながら楽しみにしていました。

 

当日、朝からはらはらと降り始めた雪は、

夕方になっても止むことなく続き、

帰宅の道中は真っ白の世界に変わっていました。

電車の遅れから普段の倍以上の時間をかけて

我が家へ辿り着くと、ちょうどハルと夫も

保育園から帰って来るところでした。

 

「ハル、雪が降ったねぇ。すごいねぇ。」

「・・・雪だるま、ふちゅった。」

(ハルは、「作る」を「ふちゅる」と言います。

私の大好きなハルの喋り言葉のひとつです。)

「そっかあ、素敵ねぇ。どうする、もう少し遊ぶ?」

「・・・・・やあだ。」

 

だいぶ長い沈黙のあと、雪遊びを辞退したハル。

連絡帳を見るところによると、日中

存分に遊んで満足したようです。

 

平日に降ったため、一緒に雪遊びというのは

あまりできませんでしたが、

保育園では雪だるまを作ったり、かき氷屋さんをしたり、

お友達や先生と楽しく遊んでいたとのこと。

 

 

絵本で、これまでなんとなく眺めていた雪が

見知ったものとなって、同じお話でも

違って感じられるようになるのでしょうか。

 

朝焼けで薄紅色に染まる雪景色は本当に綺麗で、

こうしてハルの世界もまた日毎豊かになっていくかと思うと、

とても嬉しい気持ちになったのでした。

 

 

 

 

 

とらたの出てくる絵本も、とてもお薦めです。

洗練された線や色と画面構成、愛らしいお話。

子どもの頃、大好きで幾度となく読んでもらっていました。

特に、真っ青に晴れ渡った空の場面は、

はっと息を呑むような素晴らしい演出です。

 

 

『はじめてのゆき』

作:中川 李枝子 さん

絵:中川 宗弥 さん

出版社:福音館書店

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ハルの寝姿

 

 

 

 

 

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保育園で教えてもらったのでしょうか、

ハルは、頬の傍にそっと両手を添えて眠ります。

 

その寝姿に、いとおしさが

とどまるところを知りません。

 

もう幾らだって眺めていられるようなのです。

(そのまま、一緒に寝てしまうこともあります・・・。)

 

 

夜ごと、世界中の子どもたちの枕元で、

どれだけ沢山の愛がささやかれていることでしょう。

そんなふうに考えると、

いつもたまらなく幸せな心持ちになります。

 

それでいて、夜間授乳の寝不足など

綺麗さっぱり忘れていることに、

私も大概いい加減なものだと

可笑しくなったりもします。

 

 

ぐっすりと眠るハルの隣で、

ふと、そんなことを思っていたら、

寝返りをうったハルの拳が

見事に顔に命中したりなどするのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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