オリンピックと、ハルの思い出。
朝、何ということなく観ていた、
日頃から、とにかく寒がりの私は、
寒い季節に寒いところでがんばっている
というだけで、すごいことだと感心してしまいます。
そんななか、じっと画面を見つめていたハルが、
選手の飛ぶ様子に驚いたふうで言いました。
「ほら、この子、お母しゃんと同じくらい飛んでるよ!」
「・・・えぇ?」
ハルの感想が、まるで思いがけないところから
颯爽と、勢いよく飛び込んできたので、
すっかり不意を突かれた私は
ハルよりもっと驚いてしまいました。
「お母さん、いつ、そんなに飛んだっけ?!」
「あ、おひじゃをね、おテ(おケガ)したときだよ。
病院まで運んであげたんだもんね。ねえ。」
隣で同意を求められた夫も、
笑いながら調子良くハルに同意します。
「そうだねえ、病院に行ったねえ。」
膝をケガ、病院まで運ぶ・・・。
これはどうやら、以前に私が転んで
膝を骨折したときのことを話しているようです。
とある事情で急いでいた私は、慌ててつまづき、
膝の骨の剥離骨折をしたことがあるのですが、
そのときは、まだ2歳のハルを腕に抱えていたのでした。
幸いハルにケガはなかったもの、
ハルの体感としては、ふわり、どころでなく、
いかにも飛び上がるようだったのでしょうか。
「そうかあ、そんなに飛んでたかしらねえ。」
「うん、しょうだよ!」
ハルの躍動感溢れる思い出に笑いつつ、
改めて反省したのでした。