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我が家は、トマトの種だらけ。

二歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

ハルの味覚

 

ハルの味覚は、どうも私の子どもの頃のそれに

よく似ているような気がします。

 

まだ、あまりお菓子をあげていないため、おやつと言えば、

おにぎりやパン、果物、それから甘栗に、お煎餅などを食べているハル。

果物の他は、クッキーやビスケットのような甘いものよりもお煎餅が好きで、

小腹が空くと「(おせん)べべ!(おせん)べべ!」と催促をします。

 

先日、夫の誕生日にケーキを買った際は、ハルにもあげられるよう、

ほとんど果物でできているようなタルトを選んだのですが、

ハルは上にのっている苺ばかりを欲しがっていました。

おかげで、私はすっかり苺のなくなったタルトを食べることになった程です。

 

思えば私も、大人になるまで甘いものが苦手で、

ケーキの類いはチョコレートのものしか食べませんでした。

(なぜかチョコレートだけはずっと好きです。)

甘味の程好い、なんとも上品なカスタードや生クリームなどと出会ってからは、

ケーキとはこんなにも繊細なものだったのかとすっかり夢中なのですが、

それでも少しの量を美味しくいただくくらいです。

 

あとはどちらかと言えば塩辛いものを好む傾向にあり、

たいしてお酒を呑むわけでもないのに、いわゆる酒の肴に目がありません。

 

そう言えば、食の好みは夫も同じ。

とすると、味覚の遺伝なんてものがあるのでしょうか。

なんとも、興味深いことです。

 

綺麗さっぱり苺のなくなったタルトを見て、

子どもの頃に、父と苺大福を分け合って食べたことを思い出しました。

あれはおそらく五歳かそこら、私がまだ小学校に上がる前のことです。

 

当時は、甘い味のするあんこがやはり好きでなかった私、

父に苺大福を半分わけてくれるようねだり、

何の迷うこともなく苺だけを食べてしまったのです。

「半分って、そういう半分?!」

父のキョトンとした顔はいまだに忘れられません。

 

私としては、苺だけを好きな私が苺をいただき、

苺と大福とどちらも好きな父に大福を食べてもらえば、

二人とも満足、という考えだったのですが…。 

「苺も食べたかったよう。」

思いがけない父の反応に少々申し訳ない気持ちになりつつ、

「これは一緒に食べるのが美味しいんだけどなぁ。」

と苦笑する様子には、首を傾げていました。

“苺は、苺だけで食べるのが一等美味しいに決まってる。”

そんなふうに思ったことを覚えています。

 

 

 

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それにしても、とにかく無類の果物好きな私、

それがタルトの苺だけをあげることに

まるでためらいを感じないのですから、

親心とはたいしたものです。

 

 

いつか、ハルにも苺タルトや苺大福の美味しさに

ハッとする日が来るのでしょうか。

そのときは、かつての母と娘の苺事件の話をしながら、

楽しいお茶の時間を過ごしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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