ハルの庭

三歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

我が家は、トマトの種だらけ。

 

 

最近でこそ、保育園でめいっぱい遊ぶようになり、

食事らしい量を食べるようになったハル。

それでも以前は、離乳食の頃からとにかく食が細く、

ほとんど霞を食べているのでないかと思う程でした。

 

そんな中でも、

ずっとハルの好物だったものがトマトです。

 

あれはまだ、ハルが一歳になる前の夏。

当時はまだスプーンやフォークなどを

あまり使いこなせていませんでしたので、

食べるときは豪快に手づかみをしていたハル。

両手にトマトの種を携えたまま

食事中ふらふらと歩き回るために、

気がつけばそこらじゅう、

我が家は、トマトの種だらけ。

 

その都度拭き取ってはいたものの、

それでも掃除の度に、いつぞやの種がひょっこりと出て来たり、

ぴたりとこびりついて床との別れを惜しんだりなどしていました。

 

ハルが眠った後、一人、部屋の片隅で種を拾いながら、

ふと、子どもの頃に父が話していた冗談を思い出しました。

「スイカを種ごと食べると、お腹の中でスイカが育っちゃうぞ。」

幼心に、もしも本当にスイカが育ったらどうしよう、

と妙な心配をしていたものです。

 

このトマトの種も、皆育って、

家の中がトマト畑みたいになったりして・・・。

そうしたら、もうトマトを買わなくて済むかしら。

そんなことを考えては、せっせと床を拭く毎日。

 

子どもを産む前は、まさか家中

トマトの種を拾って回ることになるなんて、

思いもよりませんでした。

困ったような、それでいてなにやら可笑しい、

そんな気持ちで掃除をしていたことが、

懐かしく思い出されます。

 

今では、すっかりフォークを上手に使えるようになり、

お箸の練習にも励んでいるハル。

それ程食べこぼすこともなく、まして

トマトの種を蒔いて歩くこともありません。

  

 

大変で、苦しくて、

くよくよと悩むようなこともあるけれど、

本当に、今日という日は今きりなわけで、

そう思えば、何もかもが切ない程に愛おしい。

 

 

これまでの日々を振り返って、

寂しくなったり、嬉しくなったり。

ハルと過ごす私の毎日は、

今のところ、こんな具合です。

 

 

 

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