またあとで、抱っこしようね。
何やら本当に、あっという間で日が経ってしまいました。
仕事へ出るようになり、毎日とにかく慌ただしくて、
世のお母さんたちはよくこれで暮らしを紡いでいられるものだと
感心してしまいます。
せわしい朝に始まり、休む間もなく夜になったかと思うと、
いつも、ほとんど気絶するように眠ってしまうのです。
ハルも、保育園でがんばっていることの反動か、
全力の甘えや癇癪を見せ、
親子共々やたらとくたくたの数ヶ月でした。
今日は偶然が重なり、久しぶりに
こうして近況を綴る機会を得ましたが、
私はまだ当分この調子のまま、秋を迎えそうです。
ハルはと言うと、先月の途中頃から
ようやく保育園にも馴れ、楽しく通園できるようになってきました。
四月から、実にふた月以上かかりましたが、
今では、先生やお友達のことを嬉々として話してくれています。
朝は、私の方が早く家を出るので、
夫と保育園へ向かうハルは、玄関で見送ってくれます。
そして、そんなとき、いつもこんなふうに言うのです。
「またあとで、抱っじゅしようね。」
その、どこか覚悟を決めたような表情は、
けれどもこの上なく切なくて、
涙ながらに言われると、いよいよ
ぎゅっとぎゅっと、抱っこせずにはいられません。
「うん、またあとで、抱っこしようね。
保育園から帰ったあとでも、沢山、抱っこしよう。」
「ね、抱っじゅしようね。」
「ね、抱っこしようねえ。」
離れて過ごす時間を、なかったことには
できないのかも知れませんが、
毎朝、こうしてお互いへの思いを伝え合うひとときが、
今の寂しさそのもののようでもあり、また、幸せでもあります。