ハルの庭

三歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

大人の言うことを聞け

 

“大人は、どうして子どもだったときのことを忘れてしまうのだろう。”

物心ついた頃から、そのことが私はいつも不思議でした。

きっとすべてを忘れてしまうわけではないのだろうけれど、

そう考えるよりほか納得のできない程に、

大人は自分たちのことをまるでわかっていないと感じていたのです。

 

「子どもの喧嘩をたしなめるのに、どうして大人は戦争をするの?」

そんな単純な問いへの答えも持ち合わせず、

それでいて子どもの思いも解せないようでは、

大人になるって全体困ったことばかりのようだと途方にくれていました。

 

大人と、大人のつくる世界の理不尽さに、

時に憤り、抵抗を覚え、

けれども様々な経験を重ねながら

いつしか自分自身の内にも多くの矛盾を孕み、

そうして気がつけば誰もが大人になります。

 

さらには親ともなった今の私が、

ほんの片隅とは言え大人の世界に佇んで見る景色は、

子どもの頃に思い描いていたそれとは随分と違うものでした。

 

大人の不器用さを子どもの前で言い訳したくはないけれど、

大人ってどうしてこうも愉しく、幸せで、苦しくて、切ないのだろう。

大人の勝手で、到底許容しがたい状況が生まれていることは事実ですが、

それでも、

“自分の望むかたちではなかったけれど、確かに其処に愛はあった。”、

いつか、そう思えることもあるのかもわかりません。

 

子どもの頃をふと思い出し、こんなことを考えたのは、

偶然にとても素敵な曲を知ったからです。

その名も『大人の言うことを聞け』。

 

歌い手は、Nakamura Emiさんという方です。

 

強い言葉にもいとおしさが感じられ、

真っ直ぐで清々しい気持ちになるこの曲、

かつて子どもだった自分、葛藤しながら大人として生きる自分に、

すっと刺さります。

 

 

 

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こんなにも強い眼差しで世界を見つめていたことが、きっと私にもあったのでしょう。

 

歌詞も、音も、映像も、魅力的な曲です。

Facebookでもシェアということをしてみました。

よろしければぜひ、ご視聴ください。 

 

 

 

大人の言うことを聞け / NakamuraEmi

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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