お花の赤ちゃん
ハルは、花の蕾や木の葉の芽のことを「赤ちゃん」と呼んでいます。
ハルがまだうんとちいさい頃、それこそ赤ちゃんだったときに、
私が散歩などへ行く度そうしたものを見かけては
「ほら、ちいさいねぇ。お花の赤ちゃんみたいだね。」と話していたので、
自然とそう呼ぶようになっていました。
強いて言えば、お花の赤ちゃんは種が正解かなぁとも思うのですが、
それはまあ、いずれまた説明するとして…。
今日は、散歩の途中で、福寿草の蕾を見つけました。
土の中からむくりと顔を出し、ひっそりとがくにくるまる姿は、
なんだか本当に赤ちゃんが眠っているようです。
暦の上では大寒、そのなかでも、全体七十二で割ると
今日辺りの候の言葉は「春隣」(はるとなり)と言うそうです。
寒い寒いと思って過ごしていても、木々の枝先には新芽が膨らみ、
ちいさな花の蕾も其所此所に見られます。
心持ちやわらかな陽に、春の気配をわずかにも感じながら、
なんとか散歩を愉しむ毎日です。