ハルの庭

三歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

二歳三ヶ月のハルと動物園に行ったら

 

ハルと一緒に、久しぶりで動物園へ行ってきました。

実は前にも一度訪れたことがあるのですが、

そのときはまだ生後半年程だったため、

結果はアザラシに恐怖するというだけで、

まだあまり愉しむというふうではありませんでした。

 

近頃は、絵本などで色々な動物を覚え、

鳴き声を真似したりなどとても関心を持っている様子でしたので、

満を持しての再訪問です。

 

一番の楽しみは象、

「じょうしゃん、パオー」と鳴き声を真似ながら元気に出発しました。

 

以前は歩いて行ける場所にあった動物園ですが、引っ越してやや遠方となり、

バスと電車を乗り継いで小一時間程かけて向かいます。

 

ハルは、いつもでしたらバスの中でそわそわ、電車の中でもそわそわ、

あちらこちらへ歩きたがるか、抱っこを要求するかという調子なのですが、

この日はバスではしっかりと座り、電車ではなんと二十分程の乗車中ずっと立ち続けていました。

 

あんまり早くにがんばり過ぎて動物園を愉しめないようではいけないと、

途中幾度か抱っこすることを提案してみたのですが、それを丁重に断るハル。

とにかく気が急いているのか、昼食のサンドイッチが入った袋を

握りしめながら、ひたすら外を見つめていました。

そんなにも楽しみにしてくれているのかと思うと、行く甲斐があるというものです。

 

到着すると、入り口近くに象がいるとのことで、早速見に行きました。

「ハル、ほら。象さんだよ!」

さぞや喜ぶだろうと思って指差すと、聴こえてきたハルのちいさな声。

「じょうしゃん…。」

そして、間もなく「あっち!」と遠くを指して、

ハルはその場から離れるよう指示を出しました。

どうやら、想像していたよりずっと象が大きく、怖かったようです。

確かに、象に限らず、普段見慣れない動物というのは

改めて見ると大概が随分大きく感じられます。

 

そんな具合で、熊やパンダなどの前も足早に通り過ぎ、

気がつけばあっという間に半分見終わっていました。

事前に「ハルはきっと興奮し過ぎて、

全部回っていたら疲れちゃうかも知れない」とか、

「帰りの時間も遅くなっちゃうかなあ」などと

話していたのですが、まるで杞憂に終わりました。

 

二歳三ヶ月でもこんな感じなのかと少々残念のような、

無理に連れてきて怖い思いをさせたのでは申し訳ないというような気持ちにもなりつつ、

早めに昼食を食べ、気を取り直して後半を回ります。

 

 

 

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その日はあいにく、ふれあい広場が改装のため中止となっていて、

抱っこしたいと言っていたうさぎは眺めることしかできませんでした。

ですが、実際はうさぎのことも怖がって抱っこはまだ難しかったかも知れません。

 

残すところ期待されるのは、キリンです。

偶然にも経路のお仕舞い辺りにいましたので、本当に、最後のお楽しみです。

 

すると…思いがけず、そのキリンの隣で、ハルが立ち止まりました。

柵の向こうを指差して笑うハル。

そこにいたのは、サイでした。

「ハル、サイさんだねえ。」

「しゃいしゃん!」

サイなんてほとんど知らないはずなのに、

何かハルの心をとらえるものがあったのでしょうか。

本当に、とても長いこと嬉しそうにサイを眺めていました。

 

 

 

 

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普段、ハルの様子を見て好みなど知ったつもりになっていましたが、

やはり想像の及ばないことも沢山あるのだなあとつくづく感じました。

 

これが好きだろう、これは嫌がるだとう、と決めつけてしまうのでなしに、

これからはなるべく多くのものに触れる機会を設けようと思ったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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