ハルの庭

三歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

封じられたドライヤー

 

お風呂上がり、私が髪を乾かしていると、

先に夫とお風呂を済ませたハルがやって来ます。

そして、私をじっと見上げて一言。

 

「いや!」

 

…今、ハルが最も苦手としているもの、

そのひとつがドライヤーです。

掃除機をかける音や、トイレの水を流す音、呼び鈴の鳴る音まで、

音のなかでも苦手としてきたものは幾つかあるのですが、

このドライヤーだけが未だに克服できずにいるのです。

 

「お母さん、髪の毛を乾かしているのよ。ほんの少しだから良い?」

と訊いても「いや!」。

「風さん風さんふいてきて、お母さんの髪乾かして。」と、

ハルの好きな絵本の一節を拝借して言いかえてみても「いや!」。

 

よもや私のいやがることはしないでしょう、というような目で

真っ直ぐに見つめられるので、どうにもいたたまれせん。

それで、仕方なくドライヤーは諦めてしまいます。

 

 

脱衣場のドアを閉めればさほど大きな音でもないので、

わざわざ来なくとも居間で楽しく過ごしていて良いのよ、

と思うのですが、どうもそうはいかないようです。

これから秋も深まり、また冬にもなれば、

濡れた髪のままいては風邪をひいてしまいます。

ここはなんとか、ドライヤーとも早く仲良くなってもらいたいところです。

 

遊びに熱中していて音に気がつかないのか、たまに最後まで

しっかりと乾かすことのできる場合もあり、そんな日は、

急くことなくドライヤーを使えるありがたみをしみじみ感じながら、

お風呂上がりのわずかのひとときを満喫しています。

 

 

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