ハルの庭

三歳の娘との、毎日の暮らしを綴っています。

名探偵お母さん『暗号を解読せよ』

これは、まるで無意識のうちにしていたことなのですが、 ハルに話しかけるとき、私は色々なものの名前の後に 「さん」という敬称をつけていました。 林檎さん、バナナさん、蜜柑さん、クマさん、 ゾウさん、冷蔵庫さん、等々。 あまり考えなしのことでしたの…

名探偵お母さん『残された歯形の謎』

林檎を食べている途中で、 隣の部屋へと走って行ってしまったハル。 声を掛けても戻らないので仕方なしに様子を見に行くと、 ハルはすでに遊びに夢中です。 そして床には、ぽつんと転がる、かじりかけの林檎。 「ハル、林檎さんはハルに美味しく食べてもらい…

ハルと、私と、保育園。

ハルが通うことになる保育園は、 もともと希望していたところとは異なる園に決まりましたが、 今はかえって、これで良かったのかも知れないと思うようになりました。 初めは、自宅近くや通勤途中など、 とにかく送迎の負担が軽い場所にある保育園を選び、 夫…

ハルのこと、保育園のこと。

もう二週間程前のお話になりますが、我が家へも、 ハルの保育園入園申請についての通知が届きました。 結果からご報告しますと、有り難いことに、 ハルはなんとか認可保育園への 入園承諾をいただくことができました。 すでに保育園の入園手続き等を経験され…

ハルのおすすめ おまけ

食事の際、なかなかエプロンをつけたがらないハル。 食べこぼしたものを受け止めてくれること、 服が汚れずに済むこと、似合っていて可愛いこと等々、 食事用エプロンがいかに頼もしく素敵な存在か、 という話を切々としていたら、 逆にハルからすすめられて…

ハルのおすすめ

久しぶりに、揃って出掛けようと、 身支度を整えていたときのことです。 後ろから呼ぶ声に振り返ってみれば、 首元にハルのよだれかけを掲げた夫の姿がありました。 実に得意げな顔で、 「(お父)しゃん!」と、しきりに夫を指差すハル。 どんなわけで花柄…

チーズ違い?

気がつくと、ハルが食べ物のチーズのことを 「わんわん」と言うようになっていました。 おそらくは、アニメ『それいけ!アンパンマン』に出てくる 名犬チーズと混同しているものと思われるのですが、 それにしても一体どう解釈すればそれで納得ができるのや…

毎日の奇跡

夜、眠る前、 隣で寝ているハルの手を、 時々こっそりと握ることがあります。 もう随分成長したと思っていたけれど、 その手はやっぱりちいさくて、柔らかくて、とても温かい。 二年と一寸前には、確かにこの子は私のお腹の中にいて、 もうほんの少し遡ると…

ハル二歳、髪を切る。

先日、ハルの髪の毛を切りました。 もともと髪が細く、量も少ないハル。 生まれたときからこれまで、 目にかかりそうな前髪を整えたことのある他は、 ほとんど何もしていませんでした。 それでも二歳を過ぎた頃になると、 さすがに髪型にも多少の変化が見ら…

“できない”ってことは、“できる”ってこと?

あれは、ハルが一歳半くらいの頃でしょうか。 少し前のお話になりますが、ハルが度々 謎の行動を見せていたことがありました。 ごはんやおやつを食べる際、おもむろに食べ物を掴んだかと思うと、 そのまま隣の部屋へと駆けていくのです。何事かと覗いてみれ…

お花の赤ちゃん

ハルは、花の蕾や木の葉の芽のことを「赤ちゃん」と呼んでいます。 ハルがまだうんとちいさい頃、それこそ赤ちゃんだったときに、 私が散歩などへ行く度そうしたものを見かけては 「ほら、ちいさいねぇ。お花の赤ちゃんみたいだね。」と話していたので、 自…

ハルの花咲いた

時折、雨降りでもないのに ハルがどうしても傘を差したいと言って聞かないことがあります。 公園などへ出掛ける際、 ついでに傘も持って行きたいという程度であれば 「それじゃあ途中で葉っぱやなんかを拾ったりできないし、 滑り台もむずかしいんじゃない?…

ハル、静電気と出会う。

寒風吹きすさぶ中、ハルと公園で遊んでいた時のことです。 ハルが自分で帽子をかぶり直した際、くしゃくしゃになった髪の毛を、 私が整えようと手で触れた瞬間、その子はやってきました。 冬の困ったさんでお馴染みの、静電気です。 私は、ああそんな季節か…

二歳三ヶ月のハルと動物園に行ったら

ハルと一緒に、久しぶりで動物園へ行ってきました。 実は前にも一度訪れたことがあるのですが、 そのときはまだ生後半年程だったため、 結果はアザラシに恐怖するというだけで、 まだあまり愉しむというふうではありませんでした。 近頃は、絵本などで色々な…

「ねんねしても大丈夫だよ」

最近でこそ、うまくすれば一時間か、 あるいは二時間程の昼寝ができるようになったハルですが、 それでも寝付くためには未だに授乳や抱っこが必要です。 その様子を見ていると、何と言うのか、 まるで眠るまいとがんばっているかのようです。 目をこすったり…

春の七草・・・雑炊?

去る一月七日、我が家では朝食に春の七草をいただきました。 もちろん自分で摘むというのでなく、買い求めたものではありますが、 それでも色々と事の所以を伺ったからでしょうか、 なにやら特別の思いがしました。 さて、そんなこんなで料理の支度をしてい…

春の七草粥のお話

昨日ご紹介した西村亨先生の著書『王朝びとの四季』は、 身近な草花などの自然に対する感受性についてだけでなく、 今も残る伝統行事や各風習の起こりなども、 大変丁寧に解説してくださっています。 その中に、一月七日にいただく 春の七草粥の由来について…

今年の目標「本を読む」

私は、それなりに意気込んで始めたことも 大概途中でうやむやにしてしまいがちなのですが、 今年は懲りずに一年の目標なるものを考えてみました。 それは「できるだけ毎日、ほんの一頁ずつでも本を読むこと。」です。 目標と言うには、すでにだいぶ弱気です…

あけましておめでとうございます

おかげさまで、家族揃って無事新しい年を迎えることができました。 皆様、いかがお過ごしでしょうか。 お正月とは言え、親戚への挨拶やらであちこちへ伺うため、 これが案外とせわしいものです。まして子どもが生まれてからは、 いよいよゆったりとくつろい…

良いお年を

たいしたことはしていないのに、なにやら慌ただしくしていたら、 あっという間に年の暮れ、大晦日になってしまいました。 今時分になると毎年思うことですが、 一年というのは過ぎてしまえば本当に早いものですね。 日々色々のことがあったはずなのですが、…

ハル、二歳のクリスマス。

少し前のことになりますが、先のクリスマス、 二歳になったハルのもとへも、とうとうサンタクロースがやって来ました。 とは言うものの、クリスマスを題材にしたアニメなどを観ても、 なんのことやらあまりわかっていない様子だったハル。 そのため、今回の…

父のお願い

三歳前後になると、 子どもはお母さんとの一体感を大切に思うあまり、 お父さんを受け付けない時期があるのだとか。 ハルはまだ二歳を過ぎたばかりですが、 ここしばらく夫は邪見に扱われがちです。 一緒に愉しく遊んだりもするものの、 なかなか抱っこはさ…

父の憂鬱

ハルが生まれてからずっと、その成長に寄り添っている夫。 かなりよい父親だと思うのですが、ハルの態度は随分と淡白です。 夫も負けず劣らず淡々としているので、 けして本気に落ち込むわけではないのですが、 その背中に時折得も言われぬ哀愁が感じられる…

映像辞典【急がば回れ】

急がば回れ:急いで物事をなしとげようとするときは、 早道や危険な方法を選ぶよりも、安全確実な遠回りを行くほうがかえって得策である。 机の向こう端に転がった蜜柑を、 なんとか手を伸ばして取ろうとしていたハル。 いつの間にやら、からだごと机の上に…

“子どもが必ず手伝いをする魔法の言葉”から考える、遊びの本質。

昨日、日本テレビの『世界一受けたい授業』という番組で、 “子どもが必ず手伝いをする魔法の言葉”というものが紹介されていました。 先生役は、ジェニファー・L・スコットさん、 『フランス人は10着しか服を持たない』という本の著者と聞けば、 ご存知の方も…

ウィルス性胃腸炎 その後

なんやかんやとぐったりしつつも、 おかげさまで私とハルは思いのほか早くに回復しました。 そして夫は無事のまま、これで我が家の ウィルス性胃腸炎の流行は収束したかに見えましたが、 少し間を置いて、最後にはやはり夫にもうつってしまったのでした。 こ…

ウィルス性胃腸炎と雪景色

つい先日、ハルが食後に突然嘔吐しました。 これまでにない症状に不安を覚えつつも、ハルくらいの月齢ですと まれにこうしたことはあるそうなので、しばらくは様子を見ることに…。 すると、しばらくしてまた嘔吐。その後も再び嘔吐をしたため、 さすがに心配…

宝探し

今、大人になった私が、 ハルという存在を知らずに一人で歩いていたならば、 咲いている花に立ち止まることがあったとしても、 足もとまで色々になにか探し歩くことは きっとしなかったろうと思います。 ハルと外へ出ると、葉のかたちや、 陽に透いた花びら…

ポケットの中には

お出掛けをすると、行く先々で次から次へとものを拾うハル。 今時分であれば、艶がかったドングリの実や、 ところどころ色の移ろうイチョウの葉、 やわらかな山茶花の花びらなどを手にしては、 熱心にポケットへ仕舞い込んでいます。 時折、ハルがポケットの…

私と蜜柑

先日、ハルの蜜柑好きについて書きましたが、 何を隠そう私も蜜柑が大好物です。 子どもの頃は、祖父母から誕生日プレゼントに 段ボール箱いっぱいの蜜柑をもらう程。 それをほとんど一人で、あっと言う間に食べきっていました。 秋の深まる今時分には、もう…